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乾癬(かんせん)

乾癬(かんせん)

乾癬とは、どういう病気?

芦屋川皮フ科クリニックは阪急芦屋川駅から徒歩1分。CH.158の2階に位置しています。保険診療を中心にアトピー性皮膚炎、乾癬、にきび、ヘルペス、いぼ、とびひ、水虫、たむし、陥入爪、やけど、きず、蕁麻疹、皮膚アレルギー、できもの、腫瘍、脱毛、たこ、うおのめなど様々な皮膚疾患を診療いたします。お子様からご年配の方まで幅広く診察致します。

乾癬は治りにくく長く続く慢性的な皮ふの病気の一つです。皮ふの表面の細胞の生育が早くなって蓄積してくるため、赤み、かゆみのある皮ふの炎症(免疫反応で皮ふが傷つく現象)が起き、角質が厚くなってきます。乾癬の皮ふの炎症は、免疫反応の一部が偏って増強するため起こってきます。皮ふの表面の細胞が増えて死滅し、角質になってはがれるサイクルには通常は6週間ほどかかりますが、乾癬では皮ふの炎症とともに細胞の増殖が過剰になり、このサイクルが極端に短くなるため、ぶ厚く、カサカサした皮ふができてきます。これを「プラーク」と呼びます。乾癬のプラークは体のどの部分にも発生する可能性がありますが、頭の皮ふ、肘、膝、および腰に現れることが多いです。人にうつる伝染性の病気ではありませんが、一部では遺伝性のこともあります。

世界保健機関(WHO)によると、世界人口の約2~3%、つまり約1億2,500万人が乾癬を患っていると推定されています。免疫の調節が変化し、炎症が病気を起こしますので、乾癬は一種の自己炎症(感染症がなくても免疫反応がおきて炎症が続く状態)が関係する皮ふの病気とする考え方もあります。どの年齢層にも発生しますが、比較的中高年層に多い傾向にあります。とりわけ欧米人に多く、世界的にも人の身体的、感情的、社会的幸福に大きな影響を与えている病気です。

乾癬の症状とは?

乾癬は、皮ふ、爪、および関節に症状がでる病気です。皮ふでは「プラーク」という発疹が特徴です。プラークは、境界がはっきりした、赤く、平べったい発疹で、表面は銀白色のうろこ状の角質でおおわれています。そのほか、一般的には次のような変化がみられます。

  • 患部のかゆみや灼熱感、乾燥とひび割れ、小さい出血。
  • 爪が厚くなったり、くぼんだり、うねったりする。
  • 関節の腫れとこわばり、痛み(乾癬性関節炎)。

若い人の乾癬では、のどの腫れにつづいて、小さな斑点状のプラークがたくさんできることもあります(滴状乾癬:てきじょうかんせん)。

  • 慢性および再発性: 乾癬は慢性疾患です。つまり、長期にわたって持続する傾向があり、治療が非常に困難な場合があります。急な症状の悪化は、人の生涯を通じて現れたり消えたりすることがあります。

乾癬のこのような症状や経過は個人差があります。発疹の広がりも小さな斑点から皮ふの広い範囲までさまざまで、爪、関節の変化についても病気の重さには人によって異なります。

乾癬が自然に治りにくいのはなぜでしょうか。

乾癬の症状は時間の経過とともに改善または悪化する可能性もありますが、基本的には自然に治る病気ではありません。それは、乾癬では免疫系の機能が変調をおこして健康な皮ふを攻撃する仕組みが働いているためです。したがって病気の根底にある偏った免疫機能不全に対処しない限り、乾癬は無期限に続く可能性があります。乾癬の症状のいくつかは現れたり消えたりすることもありますが、適切な治療を行わないと、その状態は何年も、さらには一生続く可能性があります。

乾癬の予防法とは?

芦屋川皮フ科クリニックは阪急芦屋川駅から徒歩1分。CH.158の2階に位置しています。保険診療を中心にアトピー性皮膚炎、乾癬、にきび、ヘルペス、いぼ、とびひ、水虫、たむし、陥入爪、やけど、きず、蕁麻疹、皮膚アレルギー、できもの、腫瘍、脱毛、たこ、うおのめなど様々な皮膚疾患を診療いたします。お子様からご年配の方まで幅広く診察致します。

残念ながら、乾癬の正確な原因はまだわかっていないため、乾癬を確実に予防する方法はありません。ただ、症状を和らげ、重症度を軽くするために実行できる手段として次のような方法があります。

  • 健康的なライフスタイルを維持する: 定期的な運動、バランスの取れた食事、適切な水分補給は、からだ全体の健康状態を改善するのに役立ち、乾癬の重症度を軽くします。
  • 引き金を避ける: ストレス、喫煙、アルコール消費、感染症、けが、特定の薬、天候の変化などが乾癬の悪化を引き起こす可能性があります。これらの引き金を避けることは、乾癬の発生の頻度と重症度を軽くするのに役立ちます。
  • 肌に潤いを与える: 肌に潤いを与えることで、乾癬に伴うかゆみ、発赤、乾燥を軽くすることができます。無香料の保湿剤と穏やかな石鹸を使用し、肌を乾燥させる可能性のある熱いシャワーは避けてください。
  • ストレスを管理する: ストレスは乾癬の症状を引き起こしたり、悪化させたりする可能性があるため、ストレスを管理する方法を見つけることは、悪化の頻度と重症度を軽減するのに役立ちます。

乾癬の治療法について

乾癬の治療は、皮ふや爪などの目に見える症状だけでなく、生活習慣、全身の健康状態や皮ふ以外の病気の経過やお薬などを調べ、それに基づいて治療の計画を立てます。そのため、治療は発疹の様子や、年齢、全身的な健康状態、病気の経過などの要因によって患者さん毎に違いがありますが、皮フ科で実施する乾癬の一般的な治療法を次に示します。

  • 塗り薬による治療: 皮ふの発疹に直接つけるクリーム、軟膏、ジェル、またはスプレーです。塗り薬は、乾癬の皮ふの炎症、かゆみ、かさつきを軽減するのに役立ちます。塗り薬には、コルチコステロイド、ビタミンD誘導体などが使われます。
  • 光線療法: 治療に有効な波長をもつ紫外線を皮ふの病気の部分に照射する方法です。光線療法は、皮ふ細胞の過度の増殖を遅らせ、炎症を軽減するのに役立ちます。
  • 飲み薬: 局所治療や光線療法で十分な効果が得られない場合、レチノイド、メトトレキサート、シクロスポリンなどの飲み薬を処方することがあります。これらの薬は免疫反応を抑制し、炎症を軽くする働きがあります。
  • 生物学的製剤: 乾癬に関係する免疫の特定の部分を抑える注射によるお薬です。非常に効果的ですが、関節の症状を持つ場合や、他の治療法で良くならない比較的重い乾癬の患者さんの治療に使います。

乾癬の治療は症状が軽い段階から始めることが大切ですので、できるだけ早い時期に受診するようにお勧めします。

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