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アトピー性皮ふ炎

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アトピー性皮ふ炎

アトピー性皮ふ炎とは、どういう病気?

芦屋川皮フ科クリニックは阪急芦屋川駅から徒歩1分。CH.158の2階に位置しています。保険診療を中心にアトピー性皮膚炎、乾癬、にきび、ヘルペス、いぼ、とびひ、水虫、たむし、陥入爪、やけど、きず、蕁麻疹、皮膚アレルギー、できもの、腫瘍、脱毛、たこ、うおのめなど様々な皮膚疾患を診療いたします。お子様からご年配の方まで幅広く診察致します。

アトピー性皮ふ炎は、一般に湿疹(しっしん)と呼ばれる皮ふの病気のひとつです。患者さんの数も多く、世界中の子供の約10%、成人の1~3%にみられます。皮ふの炎症(自分自身の免疫反応で皮ふが傷つく現象)が長く続き、皮ふは乾いた状態で、かゆみが強いのが特徴です。皮ふの炎症が強くなると皮ふは赤くなり、カサカサした小さなうろこのような状態から腫れてジュクジュクした状態になります。アトピー性皮ふ炎は、喘息や花粉症などの他のアレルギーの病気とも関連があり、ご家族のなかでこのような病気をお持ちの方が多い傾向にあります。アトピー性皮ふ炎は病気が長く続くため、患者さんやご家族にも大きな負担になります。

アトピー性皮ふ炎の症状とは?

  • 乾燥肌: アトピー性皮ふ炎の肌は、乾燥し、ざらざらになることがよくあります。 また、ひび割れや薄いうろこが付着したように見えることもあります。
  • かゆみ: アトピー性皮ふ炎は激しいかゆみを引き起こし、それが皮ふを強く掻いてしまうことにつながります。
  • 赤み: 炎症により皮ふは赤くなったり、ほてったりします。
  • 乾燥: とくに膝の後ろや肘の内側など、しわや折り目がある部分では、皮ふが乾燥し、うろこ状になり、荒れることがあります。
  • 小さなぶつぶつ、水ぶくれ: 皮ふの炎症によって、液体で満たされた小さなぶつぶつした隆起や水ぶくれができることがあります。
  • かさぶた: 炎症によって皮ふがジュクジュクし、水分がにじみ出たり、かさぶたができたりします。
  • 皮ふの肥厚(ひこう): 慢性またはひどいアトピー性皮ふ炎では、皮ふが変色し、かたくぶ厚く(肥厚した)状態になります。
  • 過敏性: アトピー性皮ふ炎の皮ふは非常に敏感で、石鹸、洗剤、衣類などの刺激に反応してかゆみや炎症が起きることがあります。
  • 再発: アトピー性皮ふ炎は慢性につづき、生涯を通じて再発する可能性があります。
  • 皮ふの感染症: 皮ふを絶えず引っ掻くことで、ウイルスや細菌などの感染症を起こしてきます。
芦屋川皮フ科クリニックは阪急芦屋川駅から徒歩1分。CH.158の2階に位置しています。保険診療を中心にアトピー性皮膚炎、乾癬、にきび、ヘルペス、いぼ、とびひ、水虫、たむし、陥入爪、やけど、きず、蕁麻疹、皮膚アレルギー、できもの、腫瘍、脱毛、たこ、うおのめなど様々な皮膚疾患を診療いたします。お子様からご年配の方まで幅広く診察致します。

では、アトピー性皮ふ炎でかゆみが長く続くのはなぜでしょうか。かゆみが長く続く理由には、さまざまな要因があります。原因の1つは、皮ふバリア(防御機構)の機能不全です。そのため、刺激物やアレルゲンが皮ふに浸透し、免疫反応、皮ふの炎症につながります。この免疫反応は、かゆみを引き起こすヒスタミンなどの炎症に関連する分子の放出につながります。アトピー性皮ふ炎では免疫機能のバランスが偏っているため、かゆみにつながる慢性の炎症が生じて、皮ふの神経終末の感受性が高まり、かゆみを増加させる原因になっています。皮ふの乾燥も、かゆみの悪化に関連します。乾燥肌は、遺伝的素因、環境要因(低湿度など)、石鹸や洗剤の過度の使用など、さまざまな要因によって起こります。さらに、ストレスや不安などの心理的要因もアトピー性皮ふ炎患者のかゆみを悪化させる可能性があります。つまり、アトピー性皮ふ炎の持続的なかゆみは、皮ふバリアの機能不全、免疫系の調節不全、乾燥肌、および心理的要因を含む要因が組み合わさって起こると考えられます。

アトピー性皮ふ炎の予防法とは?

アトピー性皮ふ炎を予防する確実な方法はありませんが、発症するリスクを軽くしたり、すでにアトピー性皮ふ炎を患っている場合は症状を和らげるために役立つ、いくつかの方法があります。

  • 肌の潤いを保つ: 保湿剤を定期的に肌に使用して、潤いを保ち、乾燥を防ぎます。入浴やシャワーの後は、低刺激で無香料の製品を使用してください。肌を刺激する刺激の強い石鹸や洗剤は避けてください。
  • 刺激物を避ける: 湿疹の引き金となったり悪化させたりする物質を避けます。 一般的な刺激物としては、石鹸、香水、洗剤、ウールやポリエステルなどの布地に気をつけます。
  • 快適な服を着る: 綿のような柔らかく通気性のある天然繊維の生地で作られたゆったりとした服を着てください。 これは、皮ふの炎症を防ぎ、湿疹の再燃を引き起こす可能性のある発汗を減らすのに役立ちます。
  • ストレスを管理する: ストレスはアトピー性皮ふ炎を悪化させる可能性があるため、運動やリラクゼーションによりストレスを管理する方法を見つけることが役立ちます。
  • 環境を清潔に保つ: 家庭や職場を清潔に保ち、ダニ、ペットのふけ、その他のアレルゲンへの曝露を最小限に抑えます。
  • 掻く行動を避ける: 皮ふをひっかくと皮ふの炎症が悪化し、さらに感染症につながる可能性があります。 爪を短く切り、夜間は手袋を着用して、睡眠中に引っ掻かないように工夫してください。

アトピー性皮ふ炎の治療法について

アトピー性皮ふ炎は自分自身ではなかなか対処が難しい慢性炎症性皮ふ疾患です。市販でも使えるコルチコステロイドの塗り薬は有効ですが、使用法によってはかえって症状が悪化したり、副作用が問題になります。セルフケアで改善しない場合や、治療中でも症状がひどくなってきたときは、より専門的な治療を受けることが必要です。最近では、皮ふの炎症を抑える、ステロイド以外の塗り薬が使えるようになりました。塗り薬に加え、かゆみを抑える抗ヒスタミン薬を内服していただくだけでも、かなり症状の改善が期待できます。症状が重い場合は内服の免疫抑制薬、生物学的製剤による治療を行うこともあります。生物学的製剤による治療はインターロイキン4やインターロイキン13など、アトピー性皮ふ炎の免疫応答に関係する特定の分子を標的とする注射薬による治療法で、高額ですが非常に効果的な治療法です。

なお、これらの治療法がすべての患者さんに適しているわけではありません。アトピー性皮ふ炎の症状はごく軽い状態から非常に重い状態まで個人差があります。そして症状の重さ、病気の経過などの要因により、患者さんごとに最適な治療選択は異なります。正確な診断と適切な治療を受けるためには、アトピー性皮ふ炎のことを十分に理解し専門的な対応ができる医師に相談し、自分に合った個別の治療法を選ぶことが大切です。

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